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なんでも、どうしてジャク達をあそこへ向かわせたのか、自分でもわからないらしい。
気がつくと自分は男性用トイレで用をたしていたと言うのだ。
だが、とにかく申し訳ないと何回も頭を下げていたが、他の4人はまだ目覚めないからうるさいと医者に言われ、サカキはそれで部屋へと帰って行った。
昨日のことはなんだったのか、本当にあったのか、もうわからないが……一つだけ確かに知っていることがある。
「オレも姉さんのこと……愛してますよ」
いつも内ポケットに忍ばせている家族が写った写真を眺めて微笑む。
「……シスコン」
ゴロッとアリサがジャクに背を向ける形に寝返りをした。
「一応言っとくけど誤解だからな。そういう意味の『愛してる』じゃないからな」
「……ふんだ」
「あぁもー!!やっぱり姉さんが絡むといつもこうだよ……」
だが、ジャクは知らなかった。アリサのむくれてる本当の理由を……
そして、昨日からこの極東支部にて不可思議な現象が密やかに起こっていることも……
何も知らなかった。
《ふふふふふふふ……そう簡単に成仏せんよ》
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