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「アリサ…?どうしたんだ……悪い夢でも見たのか?…あっ!わかった、オレがアラガミに喰われる夢でも見たんだろう」
場を和まそうと精一杯ジャクがおどけて言ったのだが、アリサには逆効果だった。
「イヤッ!ウソでもそんなこと言わないで!!」
「うっ…ごめん……」
「だいたいあなたはっ――」
もう、ジャクにはアリサの自分に対しての悪口のような愚痴を聞く道しか残されていなかった。
解放されたのは、それから10分後。
「……すいませんでした…そんなつもりはなかったんです。……ただ、怖くて…」
「あー別にいいよ……それより、早く資料の整理終わらして一緒に飯でも食おうぜ」
アリサの頭に手を置いて、帽子のズレを直す。
「あっ……は…はい!!」
顔を真っ赤にしながら、アリサが資料の束を持って棚に向かう。
「まったく…可愛いやつだなっと……」
ジャクはサカキに頼まれていた資料を数冊机の上に確保する。
アーク計画から世界はゴタゴタしていた。
ノヴァの影響か、アラガミが活発になっている、方舟の千人に選ばれた人間とそうでない人間との問題もあった。
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