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「失礼します…」
フィーンと開いた扉から入って来たのは、アリサだった。
「おお、どうした?」
「リッカさんに……神機のメンテナンスの用紙をジャクに渡してくれと頼まれまして」
アリサがクリップに挟まれた数枚の紙をジャクに手渡した。
「あー、わざわざごめんな。ありがとうアリサ」
「あっ、はい……」
アリサの視線が今コウタが一人でプレイしている画面に向いていた。
「ん?一緒にやるか?」
「え?良いんですか?……わたし、やったことないから下手ですけど」
「別にそんなんいいよ。コウタだって初めてだし」
「なぁ?」とジャクがコウタに振る。
「俺もいいよ~。でもこれ三人で出来るの?」
「余裕、余裕。最大4Pまで出来るぞ。……じゃあ、アリサもこっちおいで」
「は、はいっ!」
ジャクからコントローラーを受け取り、三人でゲームを始めた。
こうして、並んで笑い合う姿を見ると……彼らも同じ年頃の子ども達と一緒だ。
だが、彼らはその子達とは違う。
彼らは神を喰わねばならない。
明日も、そのために戦地へと赴くだろう。
人類を守るために……いや、大切な人を守るために……
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