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舞子の背後には、気配の全くしない、変わらず青白い顔のままの斉藤さんが立っていた。
「長谷川さん、こんな所でどうしたの?」
まださっきの衝撃で跳ねた心臓が煩いが、斉藤さんの言葉に答えようと舞子は冷静さを取り戻していく。
(斉藤さんは信頼できる…ハズ。大丈夫、大丈夫…)
「な、尚人の、伊藤君の車を待っているんです」
少々つっかえてしまったが、言葉にした。
声に出す事で更に落ち着きを取り戻すが、この間も青いトラックが近付くのが判る。
「…伊藤君?」
「はい、私と同じ実習生で、背の高い…」
斉藤さんに不審な顔をされ、説明を重ねた舞子だったが。
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