252人が本棚に入れています
本棚に追加
「あそぼうよっ!」
男には興味なんてないよと言わんばかりの目で見てきた。
思い出すだけで怒りがこみ上げてくる。
「あそぼう、あそぼうよぉ!!」
今日は村の方がやけに騒がしい。来客でもあったのか？ 祭りでも行わんとするばかりに騒々しい。それがまた腹立たしく思える。
『何？』
集中を乱され機嫌が悪い。先ほどから私の回りをウロチョロしている子供に対しドスのきいた声で怒鳴る。
「ぐすっ……ひっく……」
見ると今にも泣き出しそうではないか。怒鳴り散らしたのが悪かったのか。機嫌をとらないと悲惨な目に遭いそうである。
「ど、どうしたの？」
「ひまそうだったから、いっしょにあそぼうかとおもったのに……。」
私は暇なんて無く、忙しいのだが……仕方のないことはではある。傍から見ると寛いでるようにしか見えないのだから。
「うー、い、いいけど……何を？」
返答をすると同時にその子の顔が、太陽を思わせるように輝かしい笑顔になりそれを無邪気に送ってくる。
最初のコメントを投稿しよう！