六年

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 あれから六年の月日が流れた。  私の体も大分成長し、此処の言語もある程度は理解できるようになった。  言葉が解るようになると此処がどんな場所なのかということも段々と見えてきた。  集まった情報から憶測すると、どうやら此処は私が元いた町、国なんてちっぽけなものではなく『世界』が違うという結論に至った。  小説や映画の中ではあるまいし、異世界なんてものがこの世に存在したということが驚きである。事実は小説より奇なりとはよく言ったものだ。  此処が異世界だという結論に至ったのには色々と理由がある。  この体が立ち歩けるようになってから村の周り点在する森林を密かに探索してみた。  そこで私が見たのは元いた世界にはいる筈の無いような動植物が蠢いていたのである。
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