感情の無い男

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日記を綴る事にした。 報告書にサインをする時以外ペンを手にする事なかった私が... どうしてしまったのだろう... 幼少の頃より,冷静を一番要求される機関で育てられた私がだ! あの男を観察しだしてから,私の中で何かが狂い始めている... 親も知らず,友達という言葉の意味さえ理解出来ず,ただただ人間を観察する為のノウハウを機関に叩き込まれてきた。 物心ついた時には機関で生活し,外部との接触も皆無。一人でいる事に感情は必要なかった。 現在私が抱いている気持ちは何なんだろう...
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