そして第一の...

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ひっそりとした住宅街をス-ツ姿でスタスタと歩いていく。 200m程歩くと, 「おはようございます!」 田嶋の後方から女性の声。 自転車に乗って横を通り過ぎる女性の顔をチラッと見, 「おはようございます。」 低くか細い声で田嶋が会釈する。 女性は7m程先で自転車を止める。 新聞配達。彼女の仕事である。 自転車から下り,新聞を片手に一軒家の玄関へ。 階段を三段昇ったポストへ投函すると同時に,彼女の口は黒いもので覆われた。
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