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「そう言えば…わたくし達の住む場所ってもう決まっているのかしら?二人共何か聞いていて?」
「ああ…それでしたら、とっておきの場所をご用意出来ましたそうですわ。探して下さった柘榴(ざくろ)殿が棗(なつめ)殿とご一緒にもうあちらでお待ちです」
「ええ、しかも私達に似合いの、それでいてあっと驚く場所ですよー。残念ながら館はまだ見てないですけどね。柘榴殿曰く、来てのお楽しみ、だそうです」
「まあ、そうなの!それで…場所は?場所は何処なの?」
自分に着いてきた者達は、どれだけ自分が都に来たかったのかを良く知っている。何せあちらに居た時から毎日のように『都に行きたい、都に行きたい』と豪語していたのだから。
きっとそれなりに都内の良い場所を決めてくれたのだろう。
何だかんだで皆姫には甘い事も解っている彼女は、期待して女房達に聞いてみた。
それはもうこれ以上無いくらい期待仕切った笑顔で。
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