memory 1 記憶喪失

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眩しい朝日 見馴れた白い内装 朝から淋しげで でも、ちょっと陽気で みんなが微笑む 「美夏ちゃん、おはよう。」 私、川崎美夏(かわさき みか)。 高2。 そして、このかわいいおばちゃんは 食堂のおばちゃんこと 林田律子(はやしだ りつこ)さん。 「林田さん、おはよう!」 「しおりさん、目を覚ましてるといいね。」 「うん。じゃあ、会ってくるね。」 林田さんに手を振って、 朝日の眩しい廊下を少し速足で歩き出す。 私は何度この廊下を歩いただろう。 何度林田さんと同じ会話をしただろう。 君が目を覚ましてくれる事を祈りながら。
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