始まり

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「ちょっと待って」 高く上げた包丁を勢いよく振り下ろす。 「だからもっとお互いを知ってからああああああああああ!!」 ピタッ 寸前で包丁が止まる。 「もっと…お互いを知ってから?」 「あ、ああ…ほら、僕君の名前すら分かんないし、もっと君のこと知りたいし…殺すのはそれからでも遅くないかと…」 「……………そう」 ようやく包丁と巨…ハサミでいいや、ハサミが体から離れる。 「じゃあ……また明日」 そういって彼女は帰ってく。 「ま…待って!!」 「……何?」 「名前………なんていうの?」 彼女は立ち止まり、振り向きざまに言った。 「真闇 奏(まやみ かなで)」
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