夜中の甘み

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夜中の甘み

こぽこぽ、とポットの中でお湯が沸く音がする。 静かな部屋で、眠そうに目をこする。 テレビはつけず、音楽もかけず、だけど…ちょっと窓を開けてみる。 月の砂みたいな砂糖をコップに落とすと、ゆっくり目を閉じたくなる香りがふわりとしてくる。 カランカラン、と小さな音がして、少し冷たい夜風が湯気を運ぶ。 甘い、温かいこの一杯で。 明日も頑張ろうと思ってしまう。
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