第三夜

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朝。 太陽が正確な場所にあり、窓に反射して優姫の部屋に光が入ってきていた。優姫は太陽の光で目を覚まし、ベッドから起き身体を捻ると昨日のことを思いだした。 「あ、身体変わったんだっけ…」 鏡の前にいき、自分の身体を確認する。鏡のなかにあるのは黒主優姫そのものだった。身体を触って調べるが昨日零が負った大怪我なんかしていなくて、ただ健康的な肌がそこにあった。 「…ゆめ…、か。」 夢にしたら妙に現実味がある夢だったなと思いながらも優姫は着替えてリビングに向かう。 「優姫、おはよう。ご飯できてるよ」 「ありがとう。理事長」 リビングに行くと零は黙々と食べていた。それを見ると、あの出来事は自分の夢だったんだなあと理解した。 食べ終わると、零は優姫とともに学校に向かった。途中であった沙頼と一緒に 優姫がそれを現実と知ったのは、それから一時間後だった。 「…最近、慣れてきたよな」 きっかけは零の言葉からだった。授業が自習だったので、沙頼と零で優姫に勉強を教えていた。 「そうよね。私も慣れてきたわ」 「…なんの話?」 優姫の言葉に二人は戸惑ったが二人は仕方ないという顔で優姫を見た。 「優姫、いや、零くん。あなたは二人が魂を入れ替わった後意識が戻らなかったの。」 「…私が零?」 「そうだ。本当は中身は入れ替わったままだ。1ヶ月前からな。」 優姫は二人の言っていることが本当なのか記憶を巡らせた。すると、どんどん思い出す記憶。そして自分は優姫ではなく、零であることも知った。 「でも、元に戻ることは諦めてないから。」 「私も協力するから。頑張りましょ、優姫」 さて、どっちが夢で現実なのか。 誰にもわからない。 夢で生きてる者には自分の生きている世界が現実だと思うのだから。 「…たとえ、ここが夢であっても私は…、いや俺はここで生きていく。」 俺にとっては、ここが現実なのだから。
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