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「…なるほど、わかったよ」
優姫と零は一時間弱、枢に説明したあと、空が真っ暗になったのを確認すると風紀委員業務に出掛けた。風紀委員とは夜間部の人たちが吸血鬼ってバレないための保安要員。実質、学園守護者。
普通科の生徒を夜間部から守るためにも存在している。
「理事長…、気付きました?」
「何が?」
「錐生くんは、零はまだ何かを隠している」
「え!?」
「優姫を階段から落とした犯人の心当たりはあるか、と僕は二人に聞きました。優姫は知らないと、零は僅かに考え、知っているわけない、と言いました。」
灰閻は頷き、真剣に枢の話を聞きながら先ほどの零に変なとこはあるか自分の記憶を整理していた。
「そして、僕が本当に知らないのかもう一度聞くと、一瞬目が泳ぎまた否定しました」
「ああ…零は嘘をついてるときに目が泳ぐんだっけ…。にしてもよく見てるね、枢くん」
「……とりあえず、また錐生くんに聞いてみます」
枢はコーヒーを飲みほすと、灰閻に礼を言い、椅子から立ち上がり理事長宅を後にした。
「…全くあれだけ言ったのに守ってもらわないと困るな…」
誰に向けた言葉なのか…、枢の呟きはどす黒い空に消えた。
「また言っておかないとね」
その頃二人は風紀委員業務の見回りをしていた。優姫は日の寮あたりを、零は校舎あたりを。
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