哀しみの中で

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みんなが部屋に帰って来て、僕を見て笑った。 僕は、よく分からなかったけれど、凄く悲しくなって飛び出して帰った。 家に帰り着いて、泣きながら、ぐしゃぐしゃの文字で手紙を書いていた。 どうしてそんな事するの、と 僕が何かしたなら謝る、ごめんなさい、と。 面倒臭がる母と一緒に、その家のポストに手紙を入れた。 次の日幼稚園に行くと、みんなが僕を見て笑ったり話したりしていた。 まだ幼いから、デリカシーなんてものはなかった。 僕を指さして笑った人、 こそこそ内緒話をした人、 様々だった。 僕は、幼稚園に行くのが嫌になった。
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