哀しみの中で

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「幼稚園行きたくない」と母に言った。 それでも、どうしようもないので僕は幼稚園に行かされていた。 毎日幼稚園に着く度に泣いていた。 友達が居なくて、 友達だと思っていたのは僕だけで、 一人ぼっちで、長い時間、迎えが来るのを待っていた。 僕はブランコが好きだった。 毎日、僕が泣き止むまで、母は時計を気にしながらブランコに乗る僕を見ていた。 「頑張ってね」と言い残され、母は仕事に行った。 母が居なくなった後、僕が泣いていた事を母は知らない。
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