思いの事実 罪としての事実

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そんな蛇に大きな影がかかりました。 見上げると白い翼を持った天使でした。 楽園を見回る天使です。 「お前だな。人間に知恵の実を食べさせたのは」 白金の髪が日の光りでキラキラと輝いているのにその瞳は複雑そうな色をしていました。 「僕は神様に喜んで頂けるようにと考えただけです!それだけです!」 蛇はそう言いました。 それは確かに『事実』です。 「…だが、“お前が人間に知恵の実を食べさせた” その罪が現実に確かに起きた『事実』だ」 天使はそう言いました。 それもまた『事実』でした。
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