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そんなある日。
蛇はお腹を空かせて果実を探していました。
ふと、大きな木を見上げると夕焼けよりも赤い赤い果実を見つけました。
それはとても目を引き、蛇は思わずするすると木を登っていきました。
間近に見ると艶のある瑞々しい、いっそ輝いてさえいるように見える果実でした。
ゆっくりと顔を果実に近づけると甘い甘い魅力的な匂いがしました。
蛇はそれにぼんやりと見惚れていましたが、無意識に口を開き、鋭い牙を果実にたてました。
今まで触れたことのない甘い果汁が口に入り蛇はそのまま果実を齧りました。
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