天に召される10秒前

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気がつくと、そこには一面のきれいな花畑 それはもう、今までに見たことのないような壮大なお花畑で 俺は、その中にぽつんと横たわっていたのだった なんというのだろう、夢心地というか なんにしても、これは現の世界ではないのだろうな、ということは何となく悟った 「やっと起きましたね」 仰向けになっていた俺の頭上から、なんともかわいらしい声が聞こえる そんな声が聞こえて、俺の聴神経と脳が刺激されたのだろうか、先ほどまでの夢心地な感覚は消え去ってしまい 半開きだった眼は、自然と全開した 「おはようございます」 そこに立っていたのは、背景のお花畑になんともマッチした、まぶしいほどの笑顔の少女 真っ白いワンピースを着て、その長い髪の毛はさらさらしていて なんというか、天使を連想させる。そんな少女だった うん。かなりかわいいね 「私は竹下といいます。天使をしています。今回、あなたの専属天使として、あなたを天に導かせていただきます」 ほうほう。なるほど不思議ちゃんか あえて言おう!どストライクです!!! 「とりあえず、結婚してください」 「あなた、横田翔さんは俗世で言うところの8月14日、午後2時23分、お亡くなりになりました。17歳でした」 ・・・・・・ ・・・・・・・・ん? 俺の渾身のプロポーズを華麗にスルーしたうえに、何か気になることを言わなかったか? ・・・・・・・・ん? てか、この人軽く浮いてないか?
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