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数年前。 当時十六歳の俺は、家の禁を破り、地下の、宝物庫に入った。 俺の家、と言うより、俺の一族は、代々、他の領土を度々襲っていた。 だが俺が生まれる少し前から、規模が大きくなり、領土に住む他の者達から、領土を広くするよりも、生活を楽にしてくれ、という要望があり、戦争は行っていない。 宝物庫には、昔侵略した国の宝が、眠っているのだ。 そして俺が、宝物庫の存在に気付いたのは、家が没落し、使用人は去り、家に住んでいるのが、唯一の跡取りである俺だけになった時だった。
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