2人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
彼が最後、自身を縛り付けた柱。
彼の絶命後、一族の者が縄を解き、彼の体を柱から離すと、一枚の仮面が転がった。
それはまるで、柱から産み落とされたようだったという。
そしてその面は、彼が悪鬼になった時の顔と、瓜二つだったのだ。
それを見た一族の者は、密かにそれを持ち帰り、宝物庫にしまったのだった。
宝物庫までは、当主の部屋の絨毯を捲り上げ、その下に作られた隠し戸を開き、長い長い階段を下りる必要がある。
最初のコメントを投稿しよう!