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思考が鈍り、そして無くなる。
どれだけ歩いただろうか。
気が付くと、階段は終わっていた。
前には、未だ終わりの見えない、暗い暗い、闇が口を開けている。
ここまで来たら最後まで行こう。
怖じけそうになるのを押さえ、再びきつく手拭いを縛ると、俺は歩きだした。
道は廊下といった感じだった。
壁には均等に木製の扉が設けられている。
開けようとしたが不思議な事に、鍵が掛かっているようではないのに、押しても引いても開かなかった。
歩くこと数刻、階段よりも短く感じたが、遂に廊下の突き当たりに着いた。
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