-17-

2/28
4525人が本棚に入れています
本棚に追加
/346ページ
もう十二月 寒くてしょうがない なのにアッキーは俺と響に“第三音楽室にある資料をとってきてくれ”なんて任務を与えてきた 何故旭、涼、梓がいないのかというとそっちは生徒会室へ駆り出されたから そして何故響と二人なのか それは響が俺だけに相談したいことがあって、尚且つ実は合気道やら空手やらをやっていたらしく二人でも大丈夫だろう、と判断されたから 葵「それで相談ってどうしたの??」 響「あのね 神谷 美琴 -ミコト-って知ってる?」 ドクン あれ… なんか…何か引っ掛かる 俺はその人の名前を知っている…?? 響「旧姓森美琴 僕と湊と君の実のお母さん…だよ」 ズキンズキン 頭が割れそうなくらい痛い 響「実は僕もう23なんだよ ねぇ覚えてる?? “君が僕の年になったとき全てを思い出させるために会いにくるよ”っていったの あの時君は美琴お母様にいろいろされて 記憶喪失になったんだ それはもう酷かったよね 家の地下に閉じ込められて 殴られて、蹴られて でも一番辛かったのは精神的暴力かな? あんたなんかいらない あんたが死ねばよかったのに あんたなんか産まなきゃよかった 湊を返して この人殺し」 葵「うわぁああああ」 頭が痛い 割れるっ!! 人殺し 人殺し 呪いのようにあの人の 唯一お兄様の事件で俺にストレートに怒りをぶつけてきた美琴お母様の声が聞こえる .
/346ページ

最初のコメントを投稿しよう!