4856人が本棚に入れています
本棚に追加
/133ページ
暫くして、部屋をノックする音が聞こえた。
「……都?俺だよ。居るんだろ?」
都は戸惑った。
けれど、今言わないと…、決心が鈍る。
「……都? 病院に行ったんだろ?大丈夫?開けてよ 」
……何で…、そんなに優しいの。
何で私は…、病気になんて…。
都は、ゆっくりとドアを開ける。
「……都?…どうした?」
泣き腫らした都の顔を見て、昇悟は動揺していた。
「……昇悟君…」
「……うん?」
都は俯いたまま、今にも消え入りそうな声で呟いた。
「……私…、流産しちゃった…」
「 え?」
信じられなかった。
昨日の今日で…、何で…。
「……昇悟君…」
最初のコメントを投稿しよう!