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昇悟は、茫然と公園のベンチに座っていた。
頭がグチャグチャだった。
子供を流産してしまった事が、都にとってどれ程のショックだったか、分かってるつもりだった。
……だからこそ…、俺が傍にいなきゃ駄目なんじゃないのか?
それとも…、
昇悟は、もしや、と思った。
そして、松浦医院に向かって走り出していた。
真っ直ぐ院長室に行き、乱暴にドアを開けた。
源一郎は、昇悟を見るなり険しい表情になった。
「 何だ、騒々しい…。ここを何処だと…」
「 都に…、何を言った…!」
「……何の話だ…」
「 とぼけるなよ…。
父さんが何か言わなきゃ…、都が俺と別れるなんて言う訳ない…」
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