愛しい君へ

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「……お母さんと…、どんな風に出逢ったの?」 初めて一緒に、都の墓参りに行く日の前夜。 愛しい娘である君の問い掛けに、俺は少し照れくさくなる。 「……そうだな…」 そう言い掛けて…、 また君を抱き締めたくなった俺は、つい呼び寄せてしまう。 「……おいで 」 君は少し恥ずかしそうに笑って、俺の腕の中に収まった。 「 君は明日で21歳か…。 都が亡くなって、もうそんなに経つんだな…」 「 お母さんの事、愛してたんだよね…?」 「……もちろん…」
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