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そんなある日、都はいつものように、松浦医院に弁当の配達に行った。
緊張しながら院長室に入ったけれど、源一郎は居ない。
都は、少しホッとしてナース室に行った。
「……いつもありがとうございます。お弁当です…」
「 都ちゃん、ご苦労さま 」
そう声を掛けた看護師の須藤陽子は、都を見て驚いた。
「……都ちゃん、鼻血が…!」
「……え…?」
陽子に言われて、そっと鼻に触れると、ぬるっとした感触。
指に着いた血を見た途端…、
ふっ、と意識が遠退き、都はその場に倒れてしまった。
陽子は、慌てて駆け寄った。
「 都ちゃん!? 都ちゃん!」
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