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「 父さんが認めなくても…、俺はこの家を出る。
もう、うんざりなんだ…。
都と子供の為に…、人間らしく生きたい…」
源一郎は、眉間にシワを寄せたまま目を閉じた。
今は、何を言っても駄目だと思った。
「……とにかく…、中学を卒業するまでは家に居ろ。
高校も受験しろ。
それは…、親として絶対に譲らない。
後は周りに知られるな。
春子や奈美にもだ。いいな…」
「 世間体か…。
松浦医院の院長の息子が、中3で彼女を妊娠させたなんて…、
知られちゃマズいですよね…」
昇悟は、嘲笑うかのようにそう言った。
そんな昇悟を殴りたい気持ちを、源一郎は必死で抑えていた。
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