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なかなか成績が振るわずして1学期が終わった。普通の人間からすれば駄目だとおもえてしまうことだ。僕も当然駄目な奴と思っていた。
夏季講習を迎えた。僕は学校と家を往復すると言う単調な6日間を送った。部活には行けず、朝の古文単語テストはなかなか振るわず、担当教師に揶揄させた。悔しく感じた。数学も予習出来ず終いであった。
この時、自分の頭にあったのは自分とは何者かというアイデンティティーの問題だった。又中2の時に逆戻りしたかのようだ。恥ずかしいと思うばかりか生死を分ける問題であるかのようにアイデンティティーの問題は真剣に考え出した。
夏季講習が終わって図書館に通う。本を馬鹿みたいに借り、読み耽る。まさに至福の時間だった。教養を深められ、そして暇まで潰してくれる。更には本来の目的まで忘れてしまいそうになる。音楽に並ぶ楽しみと言って良い。
そして、7/29。僕は六本木に訪れる。理由は日経エディケーションチャレンジ2010に参加する為だ。フラフラと六本木ヒルズ周辺を散策、テレビ朝日に入ることもした。
昼食はヒルズ内のスターバックスで取る。母親からすればそれは意外な選択だったようだ。その際学友を誘おうとしたが、この日は用事があって彼は来れなかった。僕は経験を共有出来ないという空しさを抱えながらも集合場所へ向かう。しかし、迷いに迷って焦ってしまった。結果的には着いたのだが、そんな自分が情けなかったと今では思うが、その時は興奮していた。
そして、一橋大学の米倉教授の講義で日経エディケーションチャレンジ2010が始まった。彼は日本の競争力が低下していることに憂いを感じていた。これを解消する手段はイノベーションを生む力を育て、それを使うことにあると説いた。だからとは言い切れませんが、彼が文系を選ぶなとは言っていた覚えはある。
それは置いといて、僕は二つの事例からイノベーションを生む力とは何かということを第一三共さん(トランシーノ誕生秘話)と富士通さん(自然災害の予測システムの裏側)から学んだ。こういう生き様もあるのだなと感じたものだ。
この講習会に参加する意義があったと僕は思う。しかし、今回取り上げた例以外にもイノベーションを生む力を応用出来るケースが多々あるんじゃないかと思うと、その点で物足りなさを感じてしまう。
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