心音

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彼は次々と写真をめくる。 何度もめくっていく内に彼女逹は写らなくなり、写真を撮っていたと思われる人の肩が写るようになった。 「………」 彼は無我夢中でめくっていく。 パラ パラ パラ パラパラ 撮っている人の全身が写るようになり、その背後に白いぼやが写っているのが見えた。 「……ぉっ」 次の写真をめくる。 首が無くなっていた。 カメラを両手に持ったまま倒れていく胴体。 場面が変わり、ピースしていた彼女逹の怯える顔の写真の次に、首がない写真。 彼の心音は徐々に高鳴っていく。 しかし、写真から手が離れなかった。 彼は4分の恐怖と6分の好奇心で残りをめくっていった。
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