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今度は遊園地の写真等ではなく、遊園地の外の写真だった。
次に、高速道路、次に細い道、道路、横断歩道、木、森の中……。
「!!」
俺は気付いてしまった。
段々と近付いて来ている…。
このビルに…。
今見た高速道路、細い道、道路、横断歩道、木、森の中は、俺がここに来るまでに使う道のりだ。
木や森はよく分からないが…。
「………いや…ある…」
彼は左の窓に目を見やる。
窓の奥には、写真と同じ小さな森や木が立ち並んでいた。
「…っふぅー----、考え過ぎだよな」
彼は気を取り直して写真を再びめくり始めた。
パラ…
「!」
彼は心臓が一瞬氷ついた。
次の写真は、この部屋。
今自分がいるグレーの部屋の写真があったのだ。
(いや、落ち着け。何時に撮ったのか見ればいいじゃないか…。何か理由があって、誰かがこの部屋を撮ったのかもしれない。)
彼は半信半疑で写真の右下のオレンジ数字を見る。
"09年8月16日
今日の日付は
09年8月16日
「……っ」
彼は頭を巡らせる。
(今の時刻は深夜だ。この写真の森や道路は…)
彼は見終わった写真を机上に置いていたので、一旦見ていない写真を右側に置くと、左側に置いていた見終わった写真を手に取った。
そして、時間帯を確認するべく森や道路の写真を探すと時間帯を確認する。
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