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信也が家についた丁度その時、家の中から聞き覚えのある鳴き声が聞こえた。
信也は全身が凍るように冷たい冷や汗をかくのを感じた。
聞き違うことはない。
幼い妹の声に相違ない。
信也と一緒に行動していた6つ年下の弟の光太もそれを確かに聞いた。
光太はそれを聞くやいなや、あろうことか玄関に飛び込んでしまった。
「こら、光太!」
信也は慌てて後を追い、黒い煙に包まれながら家の中へ足を踏み入れた。
「由香ーっ!」
信也は奥の方から妹の名を呼ぶ光太の声を聞き、さらに深くへと進んでいった。
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