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「やっとやる気になったわね」
レインコートの女は、警戒して一歩後ずさる。
一度まばゆい閃光が走ると、やがて光は右手に収束していった。
光が消えると同時に、漆蒼の剣道でいう籠手に似た金属が浮かび上がる。
「なんだよ……これ」
見た目は重厚な素材で出来てる風だけど、重さは無いに等しい。
それに右手を覆ってるが、何かを着けてるって感覚が全くない。
でも、何より不思議なのは……。
「ぼーっとしてんじゃないわよ!」
月光を反射し斬りつけてくる鞭の動きが、
ガキィンッ!
「嘘っ!?」
――ギリギリ躱せるぐらいに見える事だ。
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