お題使用/かわいこぶる彼のセリフ

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【バレンタイン】 俺の恋人は、やけにモテる。 だから、当然今日は両手に紙袋提げて帰って来るんだろう。 チョコがぎっしり入った紙袋を。 「ただいまー。」 「……おかえり。」 ほら、やっぱり。 「お前、ホント何なの?」 「人間。」 「じゃなかったら良いのに。」 溜息を吐きながら小さく呟く。 だって、こんな腹黒鬼畜な癖に猫被ってもてもてな奴と、同じ生物だなんて。 嗚呼、天は二物を与えずだとか、天は人の上に人を作らず人の下に人を作らずだとか、絶対嘘だ! 「なに、慧さん、嫉妬?」 「男として、男であるお前に対して、な。」 はっきりと言うと、澪は口を尖らせた。 「嘘でも、恋人としてって、言わない?」 「言わない。つか、嘘ついたら、それはそれで怒る癖に。」 「あは、ばれちゃった。」 へらっと笑う澪。 嗚呼、いらつく。 「お前、なんでこんなにモテるんだ。」 ぱくぱくと澪の持ってきたチョコを食べながら、問うてみた。 普通、さあ?とか、しらない、とか、本人達に聞け、とか帰ってくるはずだが、こいつは違う。 「んー……、」 「僕がかわいいからだと思う。」 ほらな! 「馬鹿じゃねーの。」 そう言いながら、溜息をついた。 本当に(見た目は)かわいいから、洒落になってないんだよ。 了 かわいこぶる彼のセリフ 1.僕がかわいいからだと思う _
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