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「…ん?」
空からまっすぐ伸びる光
そこは何もない小さな部屋で、ただひとつ、私が眠っていたベッドがあるだけの部屋だった。
「…起きた?」
傍らに座る黒く長い髪の女の子が問いかける。
彼女はただ、手に持った本に目を向けたままだった。
「…あれ?ここ…どこ?」
「天国って言ったらどうする?」
冗談だと思う…だけど、私にとっては何も思わない一言だった。
「…そっか…もう役割は終わったもんね。」
「…役割とか関係ないよ…生きるために殺してただけだし…」
「…ふぅん…」
同じような声が部屋に反響していく…
「セカイが違うと結構めんどくさいんだね~」
彼女は軽く返して綺麗に笑ってた。
だけど…私は…
ワラエナイ…
もう…忘れてしまったんだ。
「アナタはいいよね…能天気に生きれて…」
「そうかな?」
「つーか、アナタ仕事行かないの?」
「ん?…ぁ~…忘れてたなぁ~、てへ♪」
そう言って、可愛らしく舌を出して笑った。
「…はぁ?」
「だって~」
…毎回だ。言うことはわかってる。
「寝顔がかわいいんだもん」
「寝顔がかわいいんだもん。でしょ?」
共鳴する声
そして
笑い声
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