1章・遅刻した望み

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1章・遅刻した望み

「今日来る予定のバカハンターってのはどこで油売ってんですか?!そのバカ共が来てないからいけないんでしょうが!!」  ビクウッ!!  中から聞こえた怒号というか罵声に、リンはギルドの入り口を開けようとする手を止める。 「……何かすんごいご立腹なんだけど……」  後ろを振り返るも、ナルもアーリィも、?といった表情をするだけだ。 (な、ナルはともかくアーリィぃぃぃぃ!!キミぃぃぃぃ!!)  しかし言っても無駄な気がするので賢明なリンちゃんは仕方なく矢面に立つのだ。等と頭の中で呟きながら入り口を開ける。止み始めたとはいえこれ以上雨に濡れたくないし。 「あのぉ~……すみません……」 リンはキィッ、と小さな音を立て、入り口を開け、恐る恐る顔を覗かせる……。
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