―友達―

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彼は、その先から記憶がなかった。 目が覚めた時には自宅にいて、一瞬夢かと思った。しかし、鏡を見て夢じゃないことに気づかされた。 鏡に映った自分の首元には締められたときにできた紫色をした痣(あざ)がくっきり、生々しく残っていた。 ここで、雪花は疑問に思ったことがある。 『あのとき、気絶して倒れたはずなのに…なぜ自分の家にいるのだろう』と。でも、気絶する瞬間に誰かの姿を見たのは確かだった。そこからは、どう考えても思い出すのは不可能だった。
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