愛の言葉じゃなくても

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明日も晴れやな。 夜空の月を見て思う。 昼間の暑さとは違い、涼しい風が頬を撫でた。 少し歩けば、見えるマンション。 一人暮らしにちょうどいい広さの部屋。やのに、お前がいた頃の狭さが恋しくて。 泣いてしまう夜もあって。 今は泣かなくなったけど。 マンションを見上げる。 暗い窓が見えた。 確かわざとカーテンを開けて、明かりを見えるようにしてくれていた。 思い出に浸りつつ、階段を上がっていく。 .
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