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「確認とかは?全部チェックしたの?」
「は、はい…。ちゃんと確かめたんですけど…。」
男性社員は私に怒られると思っているのか、語尾がどんどん小さくなっていった。
「…ハァ…いいわ、私がする。貴方はもう帰りなさい。」
窓の外は日が暮れ、時計の針は8時を指していた。
「で…ですが、チーフもお忙しいのに…。」
「平気よ。社員の失敗の責任を負うのも上の者の役目だから。貴方は気にしないで帰りなさい。奥さんが待っているんでしょ?」
私の知る限りでは、彼はまだ新婚だった。
きっと奥さんも夫の帰りを待ち遠しく思っているだろう。
「…あ、ありがとうございます!!」
私の言葉を聞くと、男性社員は本当に嬉しそうにお礼を言った。
そして帰り仕度を済ませると、「お先に失礼します。」と言って帰っていった。
(さてと、さっさと済ませて帰ろう…。)
私は彼が出て行った後、すぐに仕事を再開した。
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