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「お、おはようございまーす…。」
恐る恐る入ってくる私に気付いた専務と目が合う。
「あっ、やっと来たな!ちょっと佐藤君!!」
「は…はいッ!すみませんッッ!!」
(き、来たッ!怒られる~ッッ!!)
こうなったら先手必勝だ!と思った私は、専務が続きを言うより先に頭を下げた。
「何を謝っているんだ?いやぁ、それにしてもさすが佐藤君だ。あれだけの量を一日、いや、半日で終わらすとは!あれは結構大事な仕事だったんだが、やっぱり君に任せて正解だったよ。」
顔を上げると、そこには私が想像していた鬼のような顔ではなく、心から嬉しそうに笑っている専務の顔があった。
(え、えッ?どういう事!?)
「あ…いや、私は別に…」
私にはまったく身に覚えのない事だった。
昨日は高熱に倒れた後、全然手をつけていない。
終わっているはずがなかった。
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