15人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「じゃ、向こうにコピー機があるから、そこでこの書類を2部ずつ作ってきてくれる?」
「…わかりました。」
克己はそっけなく答えると、指示された書類の山をヒョイと抱えた。
(へぇ、力は結構あるんだ。…でも、あんな感じで仕事、ちゃんとできるのかしら?)
私は何となく心配で克己の後ろ姿を見ていた。
克己はフラフラとしながら歩いていく。
(あぁもう、本当に大丈夫なのかしら…?)
ハラハラとしながら見ていると案の定、克己の足が他の社員のゴミ箱につまずいた。
「あ」
バタ---ンッッ!!!
バサバサバサ…
(やっぱりッッ!!)
克己は心配していた通り、見事にこけ、書類をバラまいてしまった。
私は慌てて克己の元へ駆け付ける。
最初のコメントを投稿しよう!