第二章

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---1時間後--- 「嘘…、本当にちゃんとできてる…。」 私の目の前には、先ほどの書類がきちんと2部ずつコピーされ、しかもホッチキスでちゃんと閉じて置かれている。 「だから大丈夫だって言ったじゃないですか。」 「!?」 私が惚けていると、不意に真後ろから声がした。 驚いて見ると、そこには克己が立っている。 克己は私と目が合うと、ニッと口の端を軽く上げた。 「!!」 驚いた私をよそに、克己は自分のデスクへと戻って行った。 (一体何者なのかしら…、あの人…!) 克己の後ろ姿を見送りながら、私はそう思った。 こうして、私は理解不可能な新入社員との出会いを果たしたのだった。
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