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「あ、梓だ」
ドアを開けるとそこには、いつもと同じ席に座った河内君が、いつもと違う方――私の方を見て微笑んでいた。
ドキッ
な、名前で呼ばれた!?
「今日、遅かったね?」
「あ…………
日直で……」
待っててくれた……?!
喜びでにやけそうになる顔を抑えて言う。
「そうなんだ。
おつかれ。
てか、早く入れば?」
ずっとドアの前に突っ立ってる私に向かって、笑いを堪えていう河内君。
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