prologue

6/7
前へ
/277ページ
次へ
その夜、寝ようとベッドに入ろうとしたら、フェリシアーノがやってきた。 「ヴェ…」 「何だよ。寝ないのか?」 俺はフェリシアーノを見る。 よく見ると手には枕が…。 「兄ちゃん、一緒に寝ていい…?」 「……は?」 フェリシアーノの申し出に俺はきょとんとした。 その隙にフェリシアーノが俺のベッドに入り込む。 「ヴェー!!」 「あっ、てめっ、何勝手に入ってんだ!」 どかそうにも布団にくるまっているため無理だった。 肩で息をしながら俺は溜息をついてベッドに入る。 「…ちくしょー。こんな年で弟と寝るなんて…」 「俺は小さい頃友達と寝てたよ?アントーニョ兄ちゃんが兄ちゃんと一緒に寝てたって言ってたよ」 「…バカアントーニョが」 俺は顔を隠すように横を向いた。 フェリシアーノはにこにこと笑っておやすみと言った。 しばらくするとフェリシアーノの寝息が聞こえてきた。 …と言ってもヴェーなんだが。 寝るの早えよちくしょー!と内心で叫んでいると、ぎゅっと服を掴まれた。
/277ページ

最初のコメントを投稿しよう!

105人が本棚に入れています
本棚に追加