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「兄ちゃん、どうしてルートのこと嫌いなんだろうね?菊にはそんなに突っかからなかったのに」
フェリシアーノは不思議そうに首を傾げ、はてなをまき散らしている。
「…その話はいい…。行くぞ」
ルートヴィッヒはさくさくと歩いていく。
菊もその後をついていく。
「ヴェ!?待ってよルートぉ!!」
フェリシアーノは急いで二人を追いかけた。
1時間目、音楽。
「ローデリヒさんだよねー!早く来ないかなー」
「…無理だろう、それは」
ルートヴィッヒは諦めたように呟き、教科書をめくった。
30分後……。
ガラッと扉が開き、音楽教師のローデリヒがやって来た。
「おや、皆さん早いですね」
「いや、お前が遅いんだ」
「教師に向かってなんて口の聞き方ですか、この御馬鹿さんが」
「…すまん。何か癖で」
フェリシアーノは二人の会話に首を傾げたが、ルートヴィッヒとローデリヒは親戚なのだということを思い出し、納得した。
「ケセセ!いいぜルッツ!もっと言ってやれ!」
廊下からひょこっと顔を出したのは、頭に小鳥を乗せた不憫…、ギルベルトだった。
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