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「…兄貴!?何で音楽室に来たんだ。というより授業受けなくていいのか」
「サボリ中だ。坊ちゃんもいい加減時間守れよ!ルッツ達が困ってるじゃねーか!マイペース過ぎるんだよ、お貴族お坊ちゃんが!」
すると後ろからギルベルトの肩に手を置かれる。
「……ん?」
振り返ると、エリザベータが微笑みながら立っていた。
ギルベルトは固まる。
「ギルベルト、何サボってるの?今家庭科の時間よ?私の授業サボってローデリヒさんに何言ってるの?」
笑顔なのに物凄い恐怖を感じる…。
ギルベルトは後退るが、襟首を掴まれ引きずられていく。
「個人授業してあげるわ。フライパンで体の隅々まで叩き込んであげる」
「ちょっ、エリザ!!待てっ!待てって!話を聞…ッ、アッ、アーーーーーッ!!」
廊下からギルベルトの悲鳴が木霊した。
…合掌。頑張って下さい、ギルベルト…。
音楽室にいる全員が不憫に祈った。
「…では、授業をしましょうか」
ローデリヒは何事もなかったように授業を始めた。
休み時間。
ロヴィーノが廊下を歩いていると、後ろから抱きつかれた。
「ロヴィーノ!」
アントーニョだった。
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