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       「…………」  黒板に書かれた席に座り、  担任が来るのを待った。  クラスの中は、皆緊張しているのか  誰も話していなかった。  こういう静かなの嫌いなんだよね…  「ねぇねぇ!」  「…え?」  顔を上げると、右斜め前の  席の人が後ろを向いていた。  「俺…?」  念のため聞いてみると、  クラスの空気にはあわない、  明るい声で笑った。  「君以外誰が居る!?ってか面白いのは   変わらないんだね!」  「?」  この人は俺を知ってるの?  でも俺、こんなイケメンな  友達いない…よ?  「あれ?俺の事忘れた!?   ってか知らない!?!?」  そう言ったこの人は  本当にカッコ良かった。  サラサラで綺麗な黒髪は  くっきり二重を強調していた。  スラッと長い指は、  黒い髪を巻き取っていた。  「俺、裕翔だよ!?!?小学校同じ…」  裕翔?  まさか…  「中島…?」 .
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