密かな始まり

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海ちょんが去った後… パンダは、マカロン一個を持って部屋に戻る。 すると… 「…あれ? 今、誰か来た?」 と、アクビをしながらミクニが言う。 パンダは、そんなミクニに駆け寄り… 「おう!!今、海ちょんが来た!! パンダ、海ちょんとお話した!!」 「……ふ~ん… どんな話?」 「当たり障りの無い、日常的なお話を!!!!!!」 「へぇ…」 「それでね、それでね!!」 パンダはミクニとお話するのに夢中になってゆく。 そして、次第にマカロンを持っている理由を忘れていく。 パンダは無意識のうちに、話ながら マカロンの、最後の一個を食べてしまった。 「もぐもぐ!! それでね、それでね、もぐもぐ!!」 「ふ~ん…そっか。 ところでパンダ、何食べてんの?」 「これは……………………… あっ……………」 そこでパンダは、ミクニにあげるはずのマカロンを食べてしまったことに気付いた。 「………」 パンダは急に大人しくなり、思い詰めた表情で言う。 「ミクニ…パンダ、悪い子?」 「えっ… そんなワケないじゃん。 パンダはおりこうさんだし。パンダが居てくれて、助かってるよ」 その瞬間 「ミクニぃ!!!」 パンダはそう言いつつ、ミクニに嬉しそうに飛びついた!!!! そして数分後… ハンモックの上で、パンダはミクニにくっついたまま眠っていた。 ミクニは、そんなパンダのふわふわな毛皮を撫でているうちに 自らも、再び眠りの世界へと入っていった……。
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