邂逅

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 市中巡回が終わると、土方は紅葉の居る宿に来た。 「全くとんでもない跳ねっ返りだ」  土方はあぐらをかいて座るなりつぶやく。 「悪かったですね」  紅葉はぷいっと横を向く。 「しかしよく来た」  土方は微笑んだ。  その微笑みに紅葉の胸が高鳴る。  本当に歳さんだ。  幻でもなく本当に。  紅葉は問われるままに、ここまで来た経緯を話した。
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