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「今日は誰にも邪魔はさせん」
土方は紅葉の胸に顔を埋める。
やっと土方の思いに気付いた紅葉は赤面した。
そういうことか。
久しぶりだもんね。
会えただけで嬉しくて、土方の心が変わっていなかったことが嬉しくて、それだけで有頂天になっていた。
紅葉はそっと土方の頭を抱く。
「お前の姿を見た時、俺は幻を見ているのかと思った。最果ての地で、おかしくなってしまったのかと」
「私は何度も見ました。あなたの幻を」
土方の頭をそっと撫でる。
「お前が俺の心を無視して来たのには腹がたった。だがお前の涙を見たら、もうそれもどうでもよくなった」
土方の口が紅葉の鎖骨をなぞる。
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